Happy Embarrassementなるもの

作家岩井志麻子の発言は、率直であるがゆえに、下品ではあっても共感を呼ぶ。たまたま目にしたYouTubeに アップロードされている、MXの番組中でのコメントが面白かった。http://bit.ly/zhZENf

曰く、

自分の18歳年下の夫が、小遣いをねだるやり方がうまい。すごいなと思う。シマコー。おばはーん、胸と腹同じぃ、という ように憎たらしいことを言ってから、小遣いちょうだい、と催促する。仮にこれが、いつも若々しいねー、とかプロポーションいいねー、など と言ってから、小遣いちょうだいだと言うのであれば、おまえはホストか、と言いたくなる。夫のやり方は、金目当てで一緒にいるわけではな いことがわかるから、感動する

この若い夫は、年上の妻をからかっているわけである。そして、からかうということの効果は、妻である岩井が分 析してみせたように、気がつけばそうでない言い方に較べて、打算的でないために、効果的である。

同時に、からかうということの心理的な効用について、カリフォルニア大学のダチャー・ケルトナーは、からかい 行為がポジティブな関係を維持していく上で重要な役割を担っていると考えている。(ジェイン・マクゴニガル「幸せな未来は『ゲーム』が創 る」。p123)

 「か らかうことは社交のワクチンのようなもので、受け手の感情システムを刺激する」とケルトナーは説明しています。からかい半分の他愛のない おしゃべりは、お互いのネガティブな感情をとても穏やかに引き出すことを許容し、ごく少量の怒りや痛みや恥ずかしさを生み出す刺激となり ます。この小さな挑発は二つの強力な効果を持ちます。第一に信頼を確かめ合うことです、(中略) これはちょうど犬が他の犬と友達になりたくて甘噛みするようなも ので、互いを傷つけることができても絶対に傷つけないことをわからせるように牙をむき出すようなものです。反対に、誰かにかかわられるのを許容することは、弱い立場に身を置く意思を示すものです。

ケルトナーを引用している本の著者、ジェイン・マクゴニガルは、からかうことによって起こる、受け手の状態を 「嬉し恥ずかしさ(Happy Embarrassment)」と呼んでいる。優しくからかい合い、嬉し恥ずかしさを感じて 互いに好意を寄せる場を提供することが、ソーシャルゲームの効用だと説く。

岩井志麻子が感じた嬉し恥ずかしい、という気持ちはとりもなおさず夫に対する信頼の証でもある、と見ることができる。

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大下文輔 について

Communication Strategist, Freelance
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